「サイファ覚醒せよ」宮台真司・速水由紀子

共同体の結びつきは緩くなっている。 人は複数の場所に多元的に所属することができ、辛い場所からは逃げられるようになる。筆者たちは、様々な価値観の間を、ネットも利用しながら逃げ回ればいいと言う。 共同体に根拠はない。 しかしそのことが分かってしま…

感受性

感受性の強さ。 全身の神経が剥き出しであるかのような。感じるために存在しているしているような。 吉本ばななや小沢健二や田口ランディや柴門ふみやサリンジャーやヘッセやその他の似た感性の人々。 それは女性性に属するものかもしれない。 夢と眠りの世…

「キッチン」吉本ばなな

この世界には、鋭すぎる感受性を持った人達がいる。 彼らは人並み以上に様々なことを感じ、傷つきやすい。体温が低く、死の世界に親しい。死を引き寄せ、夢の世界を共有し、時にはあちら側の世界も見てしまう。 この熱い現実世界では生きにくい人達だ。しか…

開放

気合を入れていたわりに仕事が暇だったってこともあり、閉塞状態が続いていた。 頭が重く、いくら寝ても眠かった。たまたま、「ピンポン」(松本大洋)、「サイファ覚醒せよ」(宮台真司)、「キッチン」(吉本ばなな)と、立て続けに影響力を受ける本に出会…

「ピンポン」 松本大洋

高い場所へ向かう意志と、それを阻む目に見えない「選別」。選ばれた者にしかたどり着けない場所がある。選ばれたものは、どれだけ孤独であっても、どれだけ厳しくても、その道を進むしかない。そこから逃げることはできない。 選ばれなかった者は、どうして…

コミュニケーションとネット

こうしたネット上のテキストもコミュニケーションである。 ベクトルと能力には疑問が残るものの、少なくとも確実に時間は消費している。 自分でも訳が分からないが、何らかの衝動がある。 目的も分からずなんか書きたい。これがコミュニケーションへの衝動か…

コミュニケーションと責任

日本は物質的に豊かになり、共通の目標がなくなった。 物と情報は処理できる以上に溢れ、生産することは美徳ではなくなった。 そして消費する必要もなくなった。これにより価値観の多様化が進み、人は個人の利益を追求するようになった。 そこでは生産と消費…

生産と消費とコミュニケーション

人は生産するものであり、消費するものである。 そして人はコミュニケートするものである。 人は生産することにより人とコミュニケートし、消費することにより人とコミュニケートする。 生産する側を見ると、人は物と金を通して人とつながり、仕事そのものを…

読書

「哲学が分かる。」(アエラムック)を読む。 自分の関心が「哲学」にあったことが分かる。「欲望と資本主義」(佐伯 啓思)を読む。 1993年に書かれた本で、少し後に読むからこそ、とてもよく分かる。「音楽の悪魔」(喜多尾 道冬)を読む。 神と悪魔、意識…

時間と脳

何度も同じことばかり書いている。 言葉と論理を超えようとばかり書いている。 きっと歳をとったせいなのだろう。 「膨大な生の情報に張り巡らされたデジタルなフレームの中でしか考えられないもどかしさ」―それは自分自身の脳の神経の繋がりの投影ではない…

頭がよいということ

「頭が良い」とはどういうことかと考えてみたりする。もちろん定義なんていくらでもしようがあるんだろうけれど。自分の好みの問題だ。 自分にとって、何が「頭が良い」ということなんだろうか? 取り込む能力と消化する能力と吐き出す能力か、とか思う。 例…

ストレス

ストレスが溜まります。 ストレスーが、地球を駄目にすーる。 と、ストレスもなく能天気に歌っている森高千里の歌声にもイラつくくらい溜まってます。 今更そんなもん誰も歌ってないですが。 まあそれはともかく。別にさしたる理由もないのです。 強いて言え…

ナンバーガール

「ナンバーガールはGSだ」という説を読んだ。 当時のグループサウンズにはどこか、「道を外れる」、「渡世人になる」とでもいう暗く不健全な響きがあって、だからGSは不良の音楽で、バンドをやろうとすると親が泣いて止めたのだと。ギターは「長ドス」だ…

「THE WORLD IS MINE」くるり

くるりを聴くと浪人時代、特に春の頃の空気を思い出す。 突然毎日は自由で、教室の重く嫌な空気から抜け出せて、予備校では好きな授業にだけ出ればよく、チャイムに区切られていない時間を12年ぶりに味わい、昼時独りで公園に行ってみたりした。試験はまだ先…

制約と自我

人は常にいくつかの大きな制約を受けている。 そして、その制約を巡って生が営まれている。 第1の制約は、「時間」である。 時間は過去から未来へと一方向にのみ流れる。 先のことは分からない。不確実である。不安である。 それは大きな制約である。しかし…

馬鹿

なっちでーす。(近藤真彦のものまねで。) 嘘です。 皆さんは嘘をついてますか? 今日は年に一度の「四月バカ」です。 そんなこと今時誰も言いませんか? でもすごいですね、「四月バカ」って言葉。 そんなこと今時誰も言いませんか? 「エイプリル・フール…

2001年に読んだ本

「自薦エッセイ集 魂の光景」 日野啓三 ☆☆ 「創造する心」 日野啓三 ☆☆ 「コンセント」 田口ランディ ☆☆ 「アンテナ」 田口ランディ ☆☆ 「モザイク」 田口ランディ ☆☆ 「ひかりのあめふるしま屋久島」 田口ランディ ☆☆ 「プロフェッショナルの条件」 P・F…

もう朝はこない

「眠れ眠れ眠れ。もう朝は来ない。」(ユニコーン) というわけで眠る。 1日16時間も眠ると冬眠した熊の気分だ。 脳がとろける。 世界の成り立ちが変わる。 この世界とは違った色合いの、違った感触の、言葉では言い表せない「もの」がリアリティーを持って…

悪夢

夢を見た。 コンピュータウイルスに感染してしまった。 画面が溶け出す。 まさにウィルスの症状だ。 このウィルスに感染すると、持ち主が病気になるのだ。 一緒にいた人が一様に微妙な表情を浮かべる。 「家庭の医学」みたいな本で調べてみる。 「感染後数ヶ…

さよならだけが人生だ 

さよならだけが人生で、いつも別れ際になると、決まって、何か伝え忘れたことがあるような気がしてくる。 相手の事が好きだったことに気づいて、伝えるべきメッセージがあったような気がしてくる。 だけど、いつだってそれを伝えることはできない。 いつも、…

BOYS BE…

でもやはり、気分に左右されずに物事を考えることは大切なことで。 それはあくまで追求すべきことかも知れない。 そのために安定した身体を作るってことをみんな目指していて、 それが現実的にできる努力なのかもしれなくて、 そんなことは最初から当然なの…

思考と感情

思考は感情に支配される。 思考は脳により、感情は身体による。 脳も身体の一部だから、思考もまた身体によるものである感情に大きな影響を受ける。 思考はいつでも感情の後を追う。思考とは常に理由の後づけで、それは例えばスタッフの仕事みたいなもの。予…

スタッフ的ということ

スタッフ的。 みんなわざと近視眼的に仕事をしているように見える。 資料の準備とか、情報の加工とか、体裁とか、文字とか形とかにこだわって。 ものすごい勢いで何かを産み出し、猛烈に進んではいるのだが、それによって何をするのかということには敢えて誰…

戦争

仕事も「戦争」になり得る。 「経済戦争」というのも言葉通り「戦争」なのかもしれないと思う。 企業同士の戦い。敢えて闘う必要はないのかもしれないのに、わざと情報を隠し、緊迫した対立関係を作り出し、そのために膨大なエネルギーを消費する。 多分広い…

小沢健二復活

仕事で忙しさの真っ只中にいます。ここ数週間休んでいませんでした。今日は久々の休日でした。こんなことは僕の人生には滅多にありません。なんだか逆に楽しいです。普段より体調もいいです。 多分過剰に分泌している脳内麻薬のせいですが。 忙しさの中で、…

ビバカーナビ

カーナビのついた車に乗った。 便利だ。 最近のカーナビはこんなに進化していたのか。 検索のスピードは上がり、地図の精度も上がり、地図にはビルの形まで表示されるし、携帯電話と結びついてすごく便利なことになっている。 確かに車はITと結びついて大…

ワーカホリック 

俺、ワーカホリックかもしれない。 つい先日、退屈だと書き散らかしたが、それは仕事がないが故の禁断症状だったらしい。 今日いきなり忙しくなったんだが、そうしたら急に元気になった。 人間、一度でも激しく忙しい時期を経験すると、そういう状況で脳内麻…

集団と闇 

集団は、閉じられていればいるほど、まとまっていればいるほど、生贄を必要とする。犠牲を必要とする。 光だけの集団は存在しない。どこかに影ができる。ゆがみがたまる。カオスが生じる。そして、それを引き受ける人を必要とする。逆に言えば、まとまった集…

書く

何度も同じことばかり書いている。 読み返すと同じだが、それでも書きたい衝動があって書くということは、頭では分かっていても、心の底から完全には解決していないからだろう。僕は疑問点を明確にし、考えを進め、理解を定着させるために書く。 僕は何度も…

なぜ人を殺してはいけないのか

「なぜ人を殺してはいけないのか」と子供に問われたときの答えは、「生きることは楽しいことであり、人の楽しみを奪ってはいけないから。」ということだろうか。 長く生きれば生きるほど、いろいろなことが分かり、いろいろなことがつながりあい、いろいろな…