2002-07-01から1ヶ月間の記事一覧

組織と外部

「全社スタッフ」と呼ばれる、経営企画部門や総務・人事部門や経理部門は「外部」に触れる場所である。一般的には、会社において外部に触れる部門は「営業」であると思われるであろうが、それは現象面に過ぎない。 内部に見えるものは外部、外部に見えるもの…

言葉とコミュニケーション

携帯やメールでやり取りする膨大な言葉。 どこまでも増えつづける。 それは一度に交わす情報量が少ないからだ。 人はコミュニケーションを必要とする。 エネルギーの、情報の交換をしなくては、開放系の我々は安定していられない。 外部から取り入れ、外部に…

言葉と井戸

人は、言葉と論理によって心に構築物を作ろうとする。 しかし、心に感じられる情報量は圧倒的で、それに論理の光を照らし、頭で理解しようとすると、いつまでたっても言葉に置換える作業に追われつづけることになる。 心の闇を照らし、心の中を秩序付け。 し…

「サイファ覚醒せよ」宮台真司・速水由紀子

共同体の結びつきは緩くなっている。 人は複数の場所に多元的に所属することができ、辛い場所からは逃げられるようになる。筆者たちは、様々な価値観の間を、ネットも利用しながら逃げ回ればいいと言う。 共同体に根拠はない。 しかしそのことが分かってしま…

感受性

感受性の強さ。 全身の神経が剥き出しであるかのような。感じるために存在しているしているような。 吉本ばななや小沢健二や田口ランディや柴門ふみやサリンジャーやヘッセやその他の似た感性の人々。 それは女性性に属するものかもしれない。 夢と眠りの世…

「キッチン」吉本ばなな

この世界には、鋭すぎる感受性を持った人達がいる。 彼らは人並み以上に様々なことを感じ、傷つきやすい。体温が低く、死の世界に親しい。死を引き寄せ、夢の世界を共有し、時にはあちら側の世界も見てしまう。 この熱い現実世界では生きにくい人達だ。しか…

開放

気合を入れていたわりに仕事が暇だったってこともあり、閉塞状態が続いていた。 頭が重く、いくら寝ても眠かった。たまたま、「ピンポン」(松本大洋)、「サイファ覚醒せよ」(宮台真司)、「キッチン」(吉本ばなな)と、立て続けに影響力を受ける本に出会…

「ピンポン」 松本大洋

高い場所へ向かう意志と、それを阻む目に見えない「選別」。選ばれた者にしかたどり着けない場所がある。選ばれたものは、どれだけ孤独であっても、どれだけ厳しくても、その道を進むしかない。そこから逃げることはできない。 選ばれなかった者は、どうして…