インデックス

【特集】 【エッセイ的なもの】 【無意味な創作物】 【評論的なもの】 【世の中の解析のようなもの】

[本」「ザ・テレビ欄」と共に失われた時を求めて

失われた時を求めてみた。■1975年4月 2歳〜3歳である。さすがに日常の記憶はほとんどない。しかし、京都に旅行に行ったことを覚えている。駅前のホテルの窓から、電車がたくさん見えた。新幹線が見えて嬉しかった。そのホテルに「おむつを忘れた」といっ…

ザ・テレビ欄

素晴らしい本を入手した。その名も「ザ・テレビ欄」という。どんな内容か全く想像がつかないと思うので説明すると、新聞のテレビ欄だけがひたすら載っているという。…ご想像の通りである。 過去のテレビ欄などは、図書館にでも行って新聞の縮刷版などを手に…

「1Q84」(村上春樹)

ここ数年、読む小説は村上春樹のものだけだ。そして、こうして久々に文章を書かせるのも村上春樹だけだ。 パターンとテーマは決まっている。 孤独な主人公。彼はいつも些細な何かによってこの世界につながっている。しかし彼が立つのはいつもこの世界の狭間…

[雑」ほろ酔い

今に在ると言葉はなく。 ほろ酔いとジーンとした幸福感。 怒りも、寂しさも、違和感も、疎外感もなく。満たされている。満ちている。モノに飽きた我が世代、我が時代。 消費に喜びはなく。むしろかすかな罪悪感。 必要なものはすぐに手に入り。今、表面的に…

「崖の上のポニョ」

物語のパターンとしては、「出会い、別れ、再会する」というところで終わるはずだが、それから先が続いていく。だから物語は複雑になっていく。 宮崎氏はかなりいろいろなことを考えて作品を創る人だと思うけれども、「プロフェッショナルの条件」のインタビ…

私の情報整理法

情報整理方法の模索というのは、じきにそれ自体が目的化してしまい、しばらく何もしないと落ち着かなくなって、何か変えたくなってくるものだ。だが、幸か不幸か、今のところこのやり方で落ち着いている。 1.情報は1箇所に集める。 ・A5のカバー(革)…

「宇宙基本法」成立。

080526 日経新聞ついに成立してしまったか、という感じである。何が?宇宙の基本法が、である。宇宙の基本について、法で定められてしまったのである。宇宙の謎は、知らないところですでに解明されていたのだ。そして法律の下で管理・運営されるのだ。おそら…

「効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法―」(勝間和代)

新聞で「今、『勝間本』が売れている」という記事を見て、読んでみたのだったと思う。(3月頃読了) それほど画期的なことは書いていない(※)が、ITを駆使できる現状に即した知的生産の技術であるところが新しさか。ただ、内容はかなり濃い。また、具体…

「情報は1冊のノートにまとめなさい」(奥野宣之)

最近この手の本にはまっている。勉強法、仕事法、情報整理法的なもの。 仕事で一段落した時期にこのような本を読みたくなる。余裕のあるうちに何かしようという向上心と、実際に何かやるのは大変だという怠惰な心の交差する地点が「自己啓発的な本を読んでや…

「海馬」(池谷裕二、糸井重里)

(070803読了) <脳の活動> ・手や口を動かすと脳も動く。 ・やる気を出すには、まず実際にやってみること。すると「側坐核」(脳の「りんごの種」のような位置にある部位)が自己興奮し、アセチルコリンを送り出す。 ・30歳を過ぎるとつながりを発見する…

「脳を活かす勉強法」(茂木健一郎)

080426読了 <ポイント> 1.いかにして脳を喜ばせるか。 (1)「ドーパミン」による「強化学習」のサイクルを回す。 ・ドーパミンは快感を生み出す脳内物質。 ・不確実なことを達成したときに大量に放出される。 ・脳の本質は「自発性」。教育では誉めて伸ばす…

TFP(全要素生産性)の上昇

日本経済研究センター 深尾京司一橋大学教授 080509 日本経済新聞 ※TFP(全要素生産性:Total Factor Productivity)の概念は、経済学の1つのまとまった成果として位置づけられるものであり、近年の経済白書においても経済成長を…

 久々…

↓…という過去3回分をアップしたのは2008年5月の今日なわけですが。これらはすでに2年前のメモなのですね。時間が経つのって早いなあ。 そしてどうやら時間と気分の問題で、ブログを再開しようとするタイミングはGWのこの時期くらいしかないようです。し…

「約束された場所で」(村上春樹)とかオウムとか。

…と、先日のようなことを考えていたら、休日はとても眠い。いくらでも寝られる感じ。無意識の世界を漂う。体はだるく、肩こりが表面に出る。足がだるい。マッサージをし、葛根湯を飲み、長風呂をする。現実的なやる気が出ない。 過去のノートを見返し、「生…

「羊をめぐる冒険」(村上春樹)とか学生時代とか。

村上春樹の羊をめぐる冒険を読み返す。朝と電車の中で読み、村上春樹を読んだときの常としてちょっと意識が現実から向こう側にずれて。学生時代の感覚を思い出させる。エアポケット的な不安定な感覚。 人生は、というか今の生活は、それほど確定的でもないし…

 久々

新緑の美しい季節となりました。…いや、何が新緑の美しい季節なのか。 久しぶりなので緊張していた。さりげない書き出しを装おうとして却って失敗していた。 いずれにしても、久しぶりである。その間、いろいろなことがあった。いろいろなことはあったが、別…

 カフェ

無理やり独りでカフェにいる。 時間がおしたので夕方だ。予定では、午後の数時間をカフェでのんびり。本を読みつつノートパソコンを広げ、久々にブログの更新を。と思っていたのだが、部屋を片付けたりしているうちに盛り上がってきて家を出るのが遅くなり、…

 閉塞感

頭の中に霧がかかっている。どうにもぼんやりしている。眠い。暇である。閉塞感が漂っている。いかんともしがたい。これはもう現実を離れるしかない。現実から離れ、遠くに行きたい。どこか遠いところに行ってしまおう。 例えばスーパー銭湯だ。手足をゆっく…

青空と向こう側

自分自身に戻るとき。思考の切れ間にのぞくしんとした気配。雲の切れ間からのぞく、澄み渡るような青空。あまりにも深く、あまりにも青すぎて、眩暈がするような。普段気がつかない。気が遠くなるような深さ。青さ。どこまでも遠くまで続く色。落ちていきそ…

 「ハイデガー=存在神秘の哲学」(古東哲明)

シンクロニシティが炸裂した。 最近ここで書いてきたことと、以前別のサイトに書いてきたことと、リンクし、共鳴しあっていた。 きっと、10年前に読んだら、ピンとこなかっただろう。 5年前に読んだら、目からウロコと涙をボロボロとこぼしながら感動し、…

「デビルマン」(永井豪)と「寄生獣」(岩明均)

さて、たまたま本棚に並んでいた「デビルマン」と「寄生獣」を読み返す。 今まで意識しなかったけれど、同じようなことをテーマにしていた。 「人間の『悪』としての存在」。 地球はもともと「悪魔」の住む場所だった。後から現れて地球を汚し、弱いくせに凶…

吃驚仰天

先月の電話料金を見て仰天した。 データ通信料が、2万円を超えている…。 私はこのブログの更新を、主にPDAと携帯の「dopa」(パケット通信)機能によって行っていたのだが、その結果がこのザマである。 どれほど下らない文章でも、パケットに直せば値段は同…

「20世紀少年」(浦沢直樹)

現在、唯一買い続けているマンガである。 ミステリー的演出のうまさによって、ついつい買い続けてしまう。ほんとに天才的である。 話に粗さはある。というか、設定はハリウッド映画並みにむちゃくちゃである。 「敵の正体が不明」であることが前半を引っ張る…

「PLUTO」(手塚治虫/浦沢直樹)

浦沢直樹氏は天才だ。 手塚治虫氏は当然にもう神様で、マンガの演出方法を作り上げたような人なんだけど、浦沢氏もまた、マンガを新たな境地に持って行っている。氏の演出は素晴らしい。 また、マンガの神様の原作のリメイクを受けようと思うくらいだから、…

短編小説「油断」

うっかりしていた。 すっかり忘れていた。 あちゃー。まさか! ここまで忘れてしまうとは思ってもみなかった。 油断していた。 まさか今日が締め切りだったとは。 ここ、2050年の日本においては、環境の悪化が激しく、水、食料、石化燃料、新鮮な空気など、…

短編小説「転機」

状況が変化していた。 全くもって変わっていたのだった。 話が違うではないか。 こんなはずではなかった。 全然違うじゃん。 そう叫び出したかった。 しかしできなかった。 サラリーマンとして、それだけはしてはいけなかった。 組織に生きるものとして、そ…

マスコミについて

大麻などの麻薬が若者の間に広がり、摘発が進んでいる。憂えるべきことである。 としたら、なぜだろうか? 法律違反であるから、良くない。良くはないのだがしかし、それでは説明になっていない。 マスコミが言うように、そんなことをやるのは、反社会的で危…

補足

さて、先日書いた、退屈をやり過ごす戦略についてですが、「目標に向かう生き方」を敢えてやっているのか、何も考えずにやっているのかによって大きく違ってくるように、「祭に参加する生き方」も、実は、「向こう側」を本当に深く知ってから戻ってくるのと…

「向こう側」と「敢えて」

さて、前回の文章の後半はネタのようなことになって終わってしまったのですが、でも実際に、閉塞した世界を乗り切るために、「なんでもいいからとにかく働く」というのは戦略の一つです。 現在の状況認識については、何度か書いていますが、「社会は成熟し、…