悪夢

夢を見た。
コンピュータウイルスに感染してしまった。
画面が溶け出す。
まさにウィルスの症状だ。
このウィルスに感染すると、持ち主が病気になるのだ。
一緒にいた人が一様に微妙な表情を浮かべる。
「家庭の医学」みたいな本で調べてみる。
「感染後数ヶ月で激痛のうちに死ぬ」と書いてある。
激痛で苦しむというのが特に鬱だ。
空気感染をするのですぐに入院しなければいけない。
今までやりかけていたことを全てそのままにしなければいけないことが辛い。
家族や彼女や友人などの顔が浮かぶ。
走馬灯のように今までの人生が駆け巡る。
諦めなくてはいけないことをじっとりと受け入れる。

こんな夢を見るなんて、一体どうしたもんだろうかと思う。
オチすらない。
コンピュータウィルスが人に感染するというのもなんだか素人の発想だが、狂牛病のイメージと結びついて、なんだかよく分からないものに対する生理的な恐怖が素直に表現されていると言えよう。言ってどうする。