2000-10-31から1日間の記事一覧

小沢健二 インタビューの世界(3)

■『月刊カドカワ』(1995年2月)(「「LIFE」の華やかでハッピーな生活って、かつての自分の失われた青春時代の反動じゃないかとかって思わない?」)「失われた青春時代を取り戻すにしては、いまだに人付き合い悪いぞ、やっぱ。・・・・・実際、今の僕…

小沢健二 インタビューの世界(2)

○『WHAT'S IN?』1993年10月 (インタビュー)「(フリッパーズは)外部の人が入ってきちゃうと変になっちゃうような、完璧にふたりだけの構図というものがあった。密室の双子状態(笑)ですな。」「フリッパーズがやっていたことは、あのふたりでしかできな…

小沢健二 インタビューの世界(1)

以下は、フリッパーズ・ギターのシングル「グルーヴ・チューブ」の、自分達で書いたライナーノーツである。(1991年4月号の「ロッキンオンJAPAN」より。)「男女8人ティラミス食って石純カットでユーノス乗ってサンリオ・ランドに行く」(ポパイ)「…

小沢健二の世界(5) 刹那

音源は全てCD-Rに焼いて持っていた。 それでも発売を心待ちにしてしまった。 そして購入後はヘビーローテーションになってしまった。 まったく、いつからこんなにファンになったのだろう。 こんなにも「青春」の音になろうとは、当時は思いもしなかった。 こ…

小沢健二の世界(4) eclectic

「eclectic」のちゃんとしたレビューへの要望を、いくつか頂いた。 自分としては、別項できちんとカタをつけたつもりだったのだが、どうやらごまかしきれなかったようだ。(当たり前だ。) 正直に言うが、とても、書きづらい…。 まず、歌詞が頭の中に残って…

小沢健二の世界(3) LIFE

なぜこの人のアルバムはどれも、最初の印象が途中で変わるのだろう。 きっと、曲に込められているエネルギーが大きすぎて、受け手にはすぐに分かるだけのキャパシティがないのだ。 最初は、正直「無理してる」と思った。「犬」を引きずっているような、まだ…

小沢健二の世界(2) 犬は吠えるがキャラバンは進む

フリッパーズ時代、小沢健二は混乱とあきらめとニヒリズムと絶望のノイズの中で、無限にゼロを目指した。 しかし、自分の奥底に沈み、その果てでついに限界をつきぬけた視点は、逆に高く、広く、宇宙にまで達する。 そして、そこから再び日常に戻ってきた目…

小沢健二の世界(1) 〜フリッパーズ・ギター

<カメラ・トーク> 今改めて歌詞を読んでみると、意外なほど本音(多分)がちりばめられていることに驚く。 本人が後に、「自分はその時々の状態が正直に曲に出る。」と語っている通りだ。 しかし、当時最初に聴いた時には、驚くほどそれが見えなかった。 …

小沢健二の世界 構築にあたって…

どんな言葉を重ねたって、全部「今さら」だ。全部どこかで語り尽くされていることだろうし、そこに新たに何かを付け加えることなんて僕にはできそうもない。小沢健二はすでに伝説になっているから。 でも、そうと分かった上で、敢えて書いてみる。 誰にだっ…