「情報は1冊のノートにまとめなさい」(奥野宣之)

最近この手の本にはまっている。勉強法、仕事法、情報整理法的なもの。
仕事で一段落した時期にこのような本を読みたくなる。余裕のあるうちに何かしようという向上心と、実際に何かやるのは大変だという怠惰な心の交差する地点が「自己啓発的な本を読んでやった気になる」ということなのだろう。…と言ってしまうと身も蓋もない。世間でもこの手の本はたくさん売れているわけだし。すみません私はそうです。
だが、さすがに数冊読むと飽きてくる。どれも同じようなことを言っている。
ただ、情報整理系は勉強系とは若干違っていて、文房具へのこだわりとかシステム作りとか、「趣味」に近い内容。読んでいて楽しい。
ポイントは下記。

(1)A6のノートに情報を一元化する。
・情報は分類せず、時系列で全ての情報を集中させる。
・例えば、企画、買物メモ、日記、ネタ、欲しいもの、店の情報、切り抜き、葉書、写真、給与明細…など。
・スケジュールシートは自作して貼りかえる。ポストイットを活用して情報の移行をする。
・ノートの後ろ2枚をテープで袋状にしてポケットを作ると便利。
・別に「ジョッタ」(メモ帳)も使用。メモはノートに貼る。
・風呂でメモするには、「耐水メモ帳」(LIFE)と「パワータンク」(三菱鉛筆)が便利。


(2)PC上にテキストファイルで内容の索引を作る。
・「080512 企画……ノート術と風呂場でのメモ」といった具合。

筆者が1981年生まれという若さに驚いた。高校野球の選手が年下だった時と同じショックを受ける。
内容は軽いというか薄いというか、立ち読みで十分かもしれないが、読んでいて楽しいからね。
方法としては、「情報のノートへの一元化と時系列での記録」という主張にはほぼ同意するが、索引を作るのはかなり面倒という感じがする。本書にもあるが、キーワードの設定の仕方にノウハウがいりそうだし、「3行のメモ(手書き)でも1行の索引を作るのか?だったら最初からPCに打ち込んだ方が検索性が高いのではないか?」というこの本の主張の根幹を揺るがす堂々巡りに陥りそうな予感がする。
私は、「100円ノートの超メモ術」(http://www.kirari.com/amz/note/)の「最終ページをインデックスとし、該当ページの同じ行に印をつける」という、素朴・簡単・アナログかつ人間の記憶力に頼った方法が優れていると感じ、最近試行している。だが、これですら作業が滞りがちである。