久々

新緑の美しい季節となりました。

…いや、何が新緑の美しい季節なのか。
久しぶりなので緊張していた。さりげない書き出しを装おうとして却って失敗していた。
いずれにしても、久しぶりである。

その間、いろいろなことがあった。いろいろなことはあったが、別に過去書いている時だっていろいろなことはあったので、いろいろあったから書かなかったわけではない。
敢えて久々となった理由を挙げれば、自宅のパソコンのハードディスクがクラッシュしたとか、だけどしばらく放置しておいたとか、時間がなかったとか、仕事に差しさわりのあることが分かったとか、表現欲が薄らいできたとか、そもそも文章を書くのって面倒だとか、まあいろいろあるのだけれど、いずれにしても、やめたい時に自由にやめられるからこそ趣味なのだ。素晴らしい。報酬が発生しないっていいなあ。報酬が発生するにも関わらず自由にやめられたらもっといいなあ。

さて、その間に何をやっていたかというと、だからまあいろいろなことをやっていたのだが、例えばTOKYO No1 SOUL SETを聴いていた。90年代後半、僕にとっては(遅めの)青春真っ盛りの音楽である。その時代に「TRIPLE BARREL」(1995年4月)くらいは聴いていて、なんと今の時代を現した音と言葉であることよ、と感銘を受けてはいたものの、その後は殊更に聴くようなこともなく現在に至っていたのであるが、ふと思い立って「Jr.」(1996年8月)をアマゾンで買って聴いてみたところ、これがよくてまた一気にハマっていたのだった。特に「ヤード」と「Sunroom」のベースラインとメロディの素敵さと言ったら、心が震え、しばらくメロディが心を離れない様はまるで中学生時代に戻ったようであった。

ここでTOKYO No1 SOUL SETのことを知らないチビッコのために説明しておくと、「日本のヒップホップバンドである。1990年代初めに結成。1994年江戸屋レコード(BMG)よりメジャーデビュー。BIKKEの語りかけるようなラップが特徴である。」(wikipediaより)ということである。インターネットって便利だなあ。
ところでなぜ今ソウルセットなのかと言えば、よく考えてみたら、2月頃に小沢健二の新譜発売という情報が流れ、ただしインストだという情報が流れ、しかし語りが入るのではないかという憶測が流れ、そういえばいたな、と思い出したのがきっかけであった。
してみると、結局のところ僕に文章を書かせるきっかけを与える人は小沢健二村上春樹くらいか、ということにもなるのだった。