丸山圭三郎

  • 「言葉・狂気・エロス」

(見えてくるものは)<言葉を話すヒト>、<象徴を操り操られる動物>が生きる世界の質的差異と文化の無根拠性である。

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境界線によって分けられ固定化される全ての区別、差異化は、ほとんど生物学的な根拠をもたない恣意的分割を実体化する表層文化でしかなかった。国境然り、0/1のディジタル思考然り、である。深層にある流動的文化の本質は、文化の硬直度が高まって危機的様相を呈する時に表層に噴出し、既成の境界線にゆさぶりをかけこれを外そうとする。現代はそうした一見アナーキーな激動現象が顕在化しているに過ぎない。