「SAPPUKEI」(ナンバーガール)追記

違っていた。
俺は間違っていた。
このアルバムは名作だった。

4月に入ってから仕事が忙しくなり、自分の時間が持てなくなったので、CDウォークマンを購入し、通勤時間をささやかな趣味の時間にあてることにした。
無駄なテキストを書くようなエネルギーもなくなり、
なんだか知らないが仕事に追われ、
脳は加速し、
ナチュラルハイが続き、
やがては忙しくないと快感を感じられないようになり、
これってワーカホリック?とか思ってるうちに、
ついては脳内物質も枯れ、
干乾びた脳と重い体を引きずりつつ帰宅する。

そんな時に、脳に突き刺さったのが、ナンバーガールのこの音だった。
かっこいい。
不穏と思われた音だが、それに身をさらしてみると、爽快感さえ感じる。
脳内物質に浸されて麻痺した脳が覚醒させられる。
覚醒剤だ。
ドラッグは状況によって同じものがアッパー系にもダウナー系にも作用するという。
これは極度のアッパー系音楽だったのだ。
やはり時代の音だ。
脳内物質を撒き散らすIT戦士達の頭に、不況の中閉塞感漂う多忙さを極める労働者達の頭に、刺激を与え、覚醒させることのできる音だ。

つまりは病んでいる人が多いってことか。