1993年に読んだ本

「農耕民族」と「騎馬民族」に分けて民族を分析し、それによって、なんだかとても分かったような気になり、快感だった。こういうのって本当か嘘かは分からないが、分かったような気にはなる。そして少なくとも切り口は斬新だったし、切れ味は鋭いと思った。

なぜかこの本に出会い、ここから現代思想方面に若干足を踏み入れた。
これもまた圧倒的に分かったような気になった。目からうろこが落ち、世界の謎が解けたような気がした。ような気がする。
それは若者が陥りやすい感覚ではあるが、完全な錯覚ではなく、自分の理解のベースになっているのだろうと思う。

確かに二番煎じであったし、「出がらし…」も確かに出がらしであった。申し訳ないけれども。でも敬意を表して星一つです。

読む前から一番馬鹿にしていたジャンルの本だが、読んでみると意外と良かった…。

 

  • 「コミュニケーション不全症候群」 中島梓