1992年に読んだ本
読み終わった後、部屋を暗く感じた。それほど、物語の中に「光」を感じていた。
- 「草の花」 福永武彦 ☆☆
このような知的な学生の青春ものは少ない。サリンジャー、梶井基次郎くらいか。
- 「こころ」 夏目漱石
主人公が成長していく小説だが、上巻で追い越された。下巻は途中で挫折した。
- 「きけわだつみの声」 ☆
当時の多くの人のように、現代思想をかじるきっかけを作る。
- 「エディプスの恋人」 筒井康隆
- 「新興宗教オモイデ教」 大槻ケンジ
- 「のほほん雑記帳」 大槻ケンジ
- 「ダンスダンスダンス」 村上春樹 ☆☆
溢れる固有名詞。記号の渦。
高度資本主義の中で、我々は孤独なステップを踏み続けるしかない。
- 「国語入試問題必勝法」 清水義範 ☆
知的なパロディーというものに非常なる共感をした。力を持っていない者にとって、パロディーは攻撃の方法となる。今にして思えば。
- 「落日燃ゆ」 城山三郎
- 「就職戦線異状なし」 杉元玲一
- 「ダミアン」 へルマン・ヘッセ ☆☆
- 「車輪の下」 へルマン・ヘッセ ☆
- 「優しくって少しばか」 原田宗典 ☆
- 「社会科学のための哲学」 田村正勝 ☆☆☆
社会科学と哲学の関わり。この本を読んで、社会科学の歴史が分かり、初めて興味が持てた。専門化・形式化が進んだ学問の中で、この先生は流れと意味を教えてくれた。
- 「難解な絵本」 いとうせいこう