「五体不満足」

先日、「五体不満足」の乙武氏のドキュメント番組を見た。(遅いが)
その中で最も感銘を受けたのは、出版した本が毎日数万部ずつ売れていることを知ったときに怖くなって泣いた、ということだった。

彼は、19歳にして、「自分の使命は障害者であることを意識せずに生きている自分の存在を世間に伝えることだ」と悟ったという。そして22歳にして、本の出版、そしてベストセラーという形でそれが早くもかなったとき、自分にはもう人生でなすべきことは残されていないのではないかと怖くなったのだという。

実にレベルの高い話だ。
こんなホームページなどを作って、数百アクセス程度でちょっと具合悪くなってるチンケな自分が逆にいとおしくなってくるくらいレベルが違っている。
しかし、そんなチンケな僕に限らず、大抵の人にとっては、まず「自分のなすべき役割」なんていうものを探し出すことすらも難しいだろう。
そもそもそんなものはあるのだろうかと不安になりながらも、親の期待に応えようと努力し、次は課長に認めてもらおうと頑張り、部長に認めてもらおうと必死になり、専務に認めてもらえないことが分かったあたりで、気づいたら定年を迎えていた、といったような、人の一生などというものは、だいたいにおいてそんなものなのだ。
という感じが、なんとなく分かったのだ。
そこで、こんなサイトを作ってみたのだ。
そしたら、ちょっと具合悪くなったのだ。
そんな自分が、やっぱりいとおしいのだ。
結論は結局それなのだ。